会長挨拶

第115回日本消化器内視鏡学会 関東支部例会の開催にあたって

第115回日本消化器内視鏡学会 関東支部例会
会長 後藤田 卓志

(日本大学医学部内科学系 消化器肝臓内科学分野)
会長 後藤田 卓志

啐啄同時

 このたびは新型コロナウイルス感染拡大に際しましては、お亡くなりになられた方々に謹んで哀悼の意を捧げますとともに、罹患されました方、すべての皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、日々最前線で対応されている医療関係者の方々に敬意を表します。

 第115回日本消化器内視鏡学会関東支部例会を令和4年12月10日(土)~11日(日)の2日間、シェーンバッハ・サボーにおいて現時点では久しぶりに対面での開催を予定しています。本例会を担当する機会を与えて下さった前日本消化器内視鏡学会関東支部長の河合隆先生、現支部長の斎藤豊先生、特別顧問の田尻久雄先生をはじめ、幹事・評議員の諸先生方、並びに関係各位の皆様に厚く御礼申し上げます。思えば国立がんセンターのレジデント時代に故、小黒八七郎先生が主催された支部例会で吉田茂昭先生や斎藤大三先生の連絡係として働いたのが支部例会との最初の出会いでした。そのような伝統ある支部例会を主催させていただくことを大変光栄に存じております。

 今回のプログラム委員会は、顧問として田尻久雄先生、井上晴洋先生、河合隆先生、高橋信一先生、五十嵐良典先生、緒方晴彦先生、瀬戸泰之先生にご指導を仰ぐとともに、各分野の若手エキスパート28名の委員の先生方にご協力頂き、若い内視鏡医にとって魅力あるプログラムを市島涼二事務局長のもとで完成いたしました。

 本会は若手医師の登竜門として多くの若手医師が演題を発表し、他施設との交流の場であることから、テーマを「啐啄同時」とさせて頂きました。鳥の雛が卵の内側から声を発して殻から抜け出ることを告げるというのが「啐」。 親鳥が殻をつついて雛が出るのを助けるというのが「啄」。親鳥と雛のタイミングが合うと雛はスムーズにたまごから出ることができるという意味です。指導者と指導を受けるものに限らず、同僚や他施設医師との連携、医師とコメディカルや他職種など多くの力を合わせればより大きい力となります。物事の成り行きはすべて人同士の出会いで決まる、正に消化器内視鏡領域にピッタリのテーマだと考えました。2回目となります"KANTO Cup"も含めて、最新の消化器内視鏡診断・治療を広い領域で学んでいただけるような場となっております。開催される12月、コロナ禍がどうなるか予断は許しませんが、是非とも多くの会員の先生方の演題のご応募、ご参加を賜りますようお願い申し上げます。