第53回日本消化器内視鏡学会関東セミナー開催にあたって
- 第53回日本消化器内視鏡学会関東セミナー
会長 比企 直樹 
第53回日本消化器内視鏡学会関東セミナーの開催にあたり、ご挨拶申し上げます。
消化器内視鏡はこの数十年で飛躍的な進歩を遂げ、診断から治療へとその役割を大きく広げてきました。そしてその発展の過程において、内科と外科の協働は常に重要な意味を持ってきました。
私はこれまで、LECS(Laparoscopic and Endoscopic Cooperative Surgery)をはじめとする内科外科連携手術の開発に携わってきました。その経験から強く感じているのは、診療科の境界は医療者の都合によって存在するものであり、患者にとって重要なのは最も安全で合理的な治療を選択することであるということです。
内視鏡治療の高度化に伴い、外科医が関与する意義はむしろ増していると考えています。偶発症への対応、低侵襲手術との融合、機能温存を目的とした新しい治療戦略など、外科医が内視鏡医と協働することで初めて実現できる治療が確実に存在します。
本セミナーでは、食道から胆膵領域までの最新の内視鏡診療に加え、LECSやD-LECSといった内科外科連携の実際を取り上げました。内視鏡医にとっては外科の視点を、外科医にとっては内視鏡の可能性を理解していただくことで、新たな診療の発展につながることを期待しています。
これからの消化器医療に必要なのは専門分化だけではなく、専門を越えた融合であると考えています。本セミナーが、内科医と外科医が互いの強みを理解し、次世代の消化器医療を共に創る契機となれば幸いです。
最後に、ご講演をお引き受けいただいた先生方ならびに関係者の皆様に深く感謝申し上げますとともに、本セミナーが皆様にとって実り多いものとなることを心より祈念し、会長挨拶とさせていただきます。