希望講演形式

第121回日本消化器内視鏡学会関東支部例会 ご案内と演題募集のお知らせ

会長:伊佐山 浩通(順天堂大学大学院医学研究科 消化器内科学 教授)
会期:2025年12月13日(土)・14日(日)
会場:シェーンバッハ・サボー(〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-5 砂防会館内)

・主題
・一般演題、研修医セッション、専攻医セッション(口演:公募)
消化器内視鏡に関する演題を広く募集いたします。
応募は「本学会および他の学会で未発表」で、「倫理規定に抵触しない」演題に限ります。
口演は全てコンピュータープレゼンテーションです。
演者数につきましては、主題:5名以内、一般演題、研修医セッション、専攻医セッション:21名以内としてください。

※演題発表時に医学部卒後5年以内の研修医(初期研修医)および専攻医(後期研修医)が筆頭演者の演題のうち、優れた6演題を選出し表彰いたします。受賞者には奨励金として5万円を贈呈いたします。
さらに、筆頭演者は翌年春の日本消化器内視鏡学会総会へ招待されます。(学会参加費、交通費、宿泊費等は日本消化器内視鏡学会が負担します。)奮ってご応募ください。
演題登録の際、「講演形態」選択肢欄の『研修医』、『専攻医』を選択し、登録してください。

主題1

「胆管膵管狭窄に対する内視鏡治療」

司会 東京大学医学部附属病院 消化器内科  高原 楠昊
順天堂大学医学部附属順天堂病院 消化器内科 石井 重登
総括発言 東邦大学医療センター大森病院 消化器内科 五十嵐 良典

胆管および膵管狭窄の原因は硬化性胆管炎や慢性膵炎、術後狭窄を中心とした良性狭窄から胆道癌、膵癌などによる悪性狭窄まで多岐にわたる。いずれにおいてもERCPによる内視鏡的ドレナージが標準治療として位置づけられている。悪性狭窄においては開存期間の長い金属ステントが第一選択となることが多かったが、抗腫瘍療法の発展に伴う生存期間の延長により、開存期間の延長、偶発症の低減を目指したステント開発に加え、より効果的なreintervention法の確立が求められている。一方、良性狭窄に対してはバルーン拡張やplastic stentの複数本留置も用いられるようになってきたが、未だgold standardは確立されていないのが現状である。近年ではEUSの技術やデバイスの進歩によりinterventional EUSも胆膵内視鏡治療の選択肢の一つとなり、様々なアプローチが可能となった。しかし安全性・有効性の検討が求められている。本セッションでは、良悪性を問わず胆管・膵管狭窄に対する内視鏡的治療に関する多くの演題応募を期待している。

主題2

「消化管狭窄に対するステント治療の課題克服にむけて」

司会 東邦大学医療センター大橋病院 第三外科 斉田 芳久
国立がん研究センター東病院 消化管内視鏡科 矢野 友規
公益財団法人がん研究会有明病院 肝・胆・膵内科 佐々木 隆

消化管狭窄に対するステント治療は30年以上前に端を発しているが、いまだに手技の課題が残っている。またがん自体の予後延長に伴ってその適応も変化し、新たな課題も出てきている。さらに超音波内視鏡下胃空腸バイパス術といった新しい手技も今後わが国でも導入される見通しであり、その適応など議論がつきない。一方で難治性食道良性狭窄に対して生分解性ステントといった新しいデバイスによる治療も臨床導入が見込まれる。本セッションでは、各施設における化学療法や放射線療法例に対するステントの適応や、安全・正確に手技を成功するための工夫、トラブル時の対応などを共有していただき、ステント治療の課題解決に向けた熱い議論を期待する。

主題3

「Advanced diagnostic endoscopyの新展開」

司会 東京大学大学院医学系研究科 器官病態内科学講座 消化器内科学分野 藤城 光弘
順天堂大学医学部 消化器内科 上山 浩也
総括発言 東京医科大学 消化器内視鏡学 河合 隆

Advanced Diagnostic Endoscopy(ADE)には様々なモダリティーが含まれる。近年、 NBI、TXI、RDI、BLI、LCI、ACIなどの画像強調内視鏡(Image enhanced endoscopy:IEE)に加え、人工知能(Artificial intelligence: AI)が登場し、細径経鼻内視鏡から拡大・超拡大内視鏡まで広く用いられるようになった。新たなIEEやAIにより、消化管上皮性腫瘍の存在・質的・範囲・深達度診断能の向上や、内視鏡治療時の有用性が大いに期待されている。また、非腫瘍性疾患である、好酸球性食道炎、自己免疫性胃炎、炎症性腸疾患などの内視鏡診断や活動性評価においてもADEが用いられている。本セッションでは、様々な消化管病変(上部・下部)に対する様々なモダリティーを用いたADEについて、その更なる可能性を探ってみたい。最先端からpreliminary な報告も含めて、幅広い応募を期待する。

主題4

「胆膵腫瘍性疾患に対する内視鏡診断の有用性と問題点」

司会 昭和大学藤が丘病院 長濵 正亞
埼玉医科大学病院 消化器内科・肝臓内科 水野 卓
総括発言 北里大学医学部 消化器内科学 木田 光広

膵癌の病理診断のためのEUS-FNAは穿刺針の改良により高い診断能が得られるようになってきた。胆道癌の病理診断でもERCPによる胆管擦過細胞診や生検に加えてEUS-FNAの有用性が報告されている。さらに胆膵癌ではがん遺伝子パネル検査で評価可能な検体採取が新たな課題となっている。またIPMNに代表される嚢胞性膵腫瘍においてはEUSが鑑別診断および悪性化リスクの評価において重要な役割を果たしている。胆嚢ポリープの診断においてもEUSでの診断は重要であるが、良悪性の鑑別がいまだ難しいことも多い。胆道癌の進展度診断では近年新しい経口胆道鏡が登場しており、診断能の向上が期待される。
このセッションでは胆膵腫瘍性疾患に対する内視鏡診断の診断能や、これを向上させるための工夫、および現状の問題点について幅広く演題を募集する。各施設からの多くの演題を期待している。

主題5

「胆膵内視鏡におけるトラブルシューティング(video session)」

司会 埼玉医科大学総合医療センター 消化器・肝臓内科 松原 三郎
横浜市立大学附属市民総合医療センター 消化器病センター内科 三輪 治生
北里大学医学部 消化器内科学 岩井 知久

胆膵内視鏡診療は、近年様々な技術の発展により手技の高度化が進んでおり、しばしば困難例や重篤な合併症を経験する。また、Interventional EUSやBAE-ERCPの様に治療件数が限られる手技では、起こりうるトラブルを事前に想定し、対策を講じておくことが重要である。本セッションでは、ERCP・EUS関連手技におけるトラブルシューティングやトラブルを未然に回避するための対策を動画を用いて紹介していただき、各施設の経験や工夫を共有することで、胆膵内視鏡診療の有用性と安全性を向上させる機会としたい。基本手技から応用手技すべてを対象とし、症例報告か多数例での解析かは問わない。多くの演題を応募していただくことで活発な議論の場となることを期待している。

主題6

「内視鏡的腫瘍切除と縫縮手技の進歩(video session)」

司会 杏林大学医学部 消化器・一般外科学 阿部 展次
東京慈恵会医科大学 内視鏡医学講座 炭山 和毅
都立駒込病院 消化器内科 後藤 修

消化管腫瘍の内視鏡的切除法は、ポリペクトミーに始まりEMR、ESDと技術進歩とともに発展し、複雑な形態や大きな病変でも一括で根治的に切除できるようになった。更にELPSやLECS、EFTRなどの登場により、従来、治療適応ではなかった頭頚部腫瘍やGISTなども治療が可能になっている。その結果、現在では、消化管腫瘍に対する低侵襲治療の第一選択として内視鏡的切除が選択されるようになった。しかし、後期高齢者や抗血栓薬内服患者などのハイリスク症例に対する治療が多く行われるようになり、切除方法の工夫に加え、予防的創閉鎖法などが安全対策として模索されるようになった。これらの新規に開発された手技は発展途上にあり、十分なエビデンスがあるものは少なく、手技的難易度が高いものもあるため、普及には課題が多い。そこで本セッションでは、各施設での手技や器具の使用方法、教育、内視鏡的切除後の創閉鎖の意義などについて発表いただき議論していきたい。

主題7

「消化管出血のマネージメントの最前線」

司会 自治医科大学 内科学講座消化器内科部門 矢野 智則
東京慈恵会医科大学 内科学講座 消化器・肝臓内科 猿田 雅之
総括発言 新百合ヶ丘総合病院 肝疾患低侵襲治療センタ―/内視鏡センター 國分 茂博

消化管出血は、日常臨床や救急医療において遭遇する頻度の高い病態で、その診断と治療に消化器内視鏡は大きな役割を果たしている。消化管出血の原因は、従来のHelicobacter pyloriに関連した消化性潰瘍から、高齢化社会に伴う抗血栓薬やNSAIDsの内服増加に伴う薬剤性潰瘍、大腸憩室、潰瘍性大腸やクローン病に代表される炎症性腸疾患による小腸潰瘍や大腸潰瘍など、時代とともに大きく変化している。出血部位の評価や止血方法に関しては、Dual Red Imaging(DRI)やgel immersion endoscopyのような新たな診断法の登場や、カプセル内視鏡やバルーン小腸内視鏡による小腸出血の詳細診断や止血が可能となっている。また、内視鏡的止血法としてはクリップ法、熱凝固法、局注法、アルゴンプラズマ凝固、内視鏡的バンド結紮術(EBL)、留置スネア、ペプチド由来吸収性局所止血材など様々な方法が用いられており、出血予防のためのPGAシート貼付や様々な縫縮方法が試みられている。本主題では、あらゆる消化管出血(上部、小腸、大腸)を対象に、出血源の診断方法、出血部位同定が困難な場合の工夫、内視鏡的止血法の選択や工夫、内視鏡治療の限界とIVRや外科手術のタイミング、併存疾患や抗血栓薬などの周術期管理、など多岐にわたる演題発表を期待したい。

主題8

「消化管癌の早期診断~サーベイランスと診断技術~」

司会 東邦大学医療センター大森病院 消化器内科 松田 尚久
公益財団法人がん研究会有明病院 消化管内科 平澤 俊明
総括発言 国立がん研究センター中央病院 内視鏡科 斎藤 豊

消化管癌の早期診断は、画像強調内視鏡や拡大内視鏡の進歩により大きく前進している。胃癌においては、Helicobacter pyloriの感染率低下および除菌の普及に伴い疾患像が変化しており、リスク層別化を用いた効率的なサーベイランスの必要性が高まっている。さらに、食道癌や大腸癌における病変の拾い上げ、鑑別、深達度診断の精度向上も重要な課題である。本セッションでは、消化管癌の診断技術とサーベイランスの現状を明らかにし、臨床現場で直面する課題を解決するための具体策や今後の方向性について議論する。消化管癌の早期診断をさらに発展させるための貴重な知見が得られることを期待している。

主題9

「炎症性腸疾患における内視鏡の役割」

司会 杏林大学医学部 消化器内科学 久松 理一
順天堂大学医学部附属浦安病院 消化器内科 長田 太郎
総括発言 公立昭和病院 予防・健診センター 永尾 重昭

炎症性腸疾患は就学や就労など社会生活に支障をきたすため、適切な治療により長期の寛解維持が求められる。近年、長期予後を目指した診療ストラテジーとしてtreat to target (T2T) strategyが提唱され、内視鏡的寛解の達成は良好な長期予後につながると考えられている。一方、内視鏡検査は患者ならびに施行医には負担であり、他の画像検査やバイオマーカーとの組み合わせによる評価も試みられている。潰瘍性大腸炎関連腫瘍に対するサーベイランス内視鏡および治療の実際、クローン病小腸狭窄病変に対する拡張術については未だ適応を含めて議論が残されている。
本セッションでは炎症性腸疾患の診断、モニタリング、治療における内視鏡に関する演題を募集する。他のモダリティやバイオマーカーとの比較、サーベイランスや治療内視鏡における各施設の取り組みなどの演題も歓迎する。

主題10

「機能性消化管疾患に対する内視鏡的アプローチ」

司会 日本医科大学武蔵小杉病院 消化器内科 二神 生爾
順天堂東京江東高齢者医療センター 消化器内科 浅岡 大介
総括発言 順天堂大学医学部 消化器内科 永原 章仁

近年、胃食道逆流症、機能性ディスペプシア、過敏性腸症候群、機能性便秘などの機能性消化管障害の患者が増加しており、診断法や治療法が進んでいる。また、内視鏡による詳細な消化管運動、知覚などの機能、立体構造の評価を行うことにより機能性疾患に対する内視鏡検査の有用性も増している。一方、内視鏡を用いて組織や細菌叢を解析することにより新たな疾患概念や診断方法も注目されている。本セッションでは、内視鏡での機能性疾患の評価が今後の重要な課題であると考え、全ての機能性消化管疾患に対する内視鏡診断と治療への取り組みを討論する場としたい。幅広い領域の先生方からのご応募と活発なご討議をお待ちしております。

International session 胆膵

「Progress of pancreatobiliary endoscopy」

司会 東邦大学医療センター大橋病院 伊藤 謙
順天堂大学大学院医学研究科 消化器内科学 藤澤 聡郎
基調講演 DepartmentofInternalMedicine,YonseiUniversity College of Medicine Dong-ki Lee
Department of Gastroenterology, Virginia Tech Carilion Clinic Paul Yeaton
コメンテーター 東京女子医科大学消化器病センター 消化器内科 中井 陽介
ディスカッサー 日本大学医学部内科学系 消化器肝臓内科学分野 齋藤 圭

Advancements in minimally invasive treatments and improved devices have enhanced the precision of pancreatobiliary endoscopic procedures using EUS and ERCP. This requires more delicate techniques and accurate decision-making.

We invite submissions on the theme "Progress of Pancreatobiliary Endoscopy," covering the latest findings in diagnostic accuracy and treatment.

This will be the first International Session at the Kanto Branch Meeting of the JGES. To provide a valuable learning opportunity for young doctors, we welcome not only research presentations but also interesting case reports, including challenging and Champion Cases.

We are honored to host keynote lectures from:
・Dr. Dong-ki Lee (Yonsei University Hospital, Seoul, South Korea)
・Dr. Paul Yeaton (Carilion Clinic Gastroenterology, Virginia, USA)

They will share the latest updates in pancreatobiliary endoscopy from an international perspective.

We hope this session will enhance both medical knowledge and English discussion skills. We look forward to your submissions!

International session 消化管

「Endoscopic Treatment for Gastrointestinal Neoplasms」

司会 群馬大学医学部附属病院 光学医療診療部 竹内 洋司
国立がん研究センター中央病院 内視鏡科 阿部 清一郎
基調講演 DepartmentofInternalMedicine, InhaUniversityCollege of Medicine Don-Haeng Lee
Department of Internal Medicine, National Taiwan University College of Medicine Yu-Ting Kuo
コメンテーター 獨協医科大学病院 消化器内視鏡センター 郷田 憲一
ディスカッサー 慶應義塾大学病院 腫瘍センター 増永 哲平
日本医科大学 消化器内科学 小泉 英里子

Endoscopic treatment plays a pivotal role in the minimally invasive approach to gastrointestinal neoplasia while preserving organ function. The development of techniques and devices provides favorable short- and long-term outcomes for endoscopic resection of gastrointestinal neoplasms. However, special attention should be given to the challenges of technically demanding procedures, especially for less experienced endoscopists.

This international session aims to share cutting edge of endoscopic treatment and practical tips and tricks to overcome these difficulties. This session will cover a variety of approaches to endoscopic treatment, including education and training, case reports and series, clinical research, novel therapeutic techniques, and risk management.

We welcome abstracts in English from diverse perspectives to advance endoscopic resection and support safe and effective patients care in clinical practice. We encourage you to share your valuable research and experience in this session.

JGES-Kanto Cup

司会 日本大学医学部内科学系 消化器肝臓内科学分野 木暮 宏史
慶應義塾大学医学部 内視鏡センター 加藤 元彦

第121回日本消化器内視鏡学会関東支部例会では、恒例のJGES-Kanto Cupを開催いたします。基本的な手技から高難度治療、偶発症予防の工夫、トラブルシューティングまで、領域を問わず内視鏡手技のビデオを広く募集いたします。
応募の際は手技の要約を抄録として提出していただき、それをもとに演題の採択を決定いたします。40歳以下の若手医師を中心に、できるだけ自身が術者として実施した症例のご応募をお願いいたします。術者以外が応募する場合は、術者本人が必ず当日出席し、手技の詳細についての質疑応答に対応できるようにしてください。
例会当日は、5分以内のビデオと1分程度の自己紹介スライドをご準備いただきます。審査委員は、症例の新規性・インパクト・手技の独創性に加え、自己紹介の魅力やプレゼンテーションの質について総合的に評価いたします。そのため、日常的な症例であっても、魅力的なプレゼンテーションにより入賞のチャンスがございます。
上位3名には表彰状、トロフィー、および賞金を授与いたしますので、皆様のご応募を心よりお待ちしております。

(応募資格)
1. 発表内容が本学会および国内の他学会で未発表であること
2. 倫理規定を遵守していること
3. 同一施設からは1名のみの応募とすること

症例検討セッション

「IBD・小腸」

司会 防衛医科大学 消化器内科 穂苅 量太
順天堂大学大学院医学研究科 消化器内科学 石川 大

小腸・炎症性腸疾患の診断と治療は依然として課題が多く、カプセル内視鏡やバルーン内視鏡、さらには病理学的評価や腸内細菌叢解析など、多角的なアプローチが求められています。本症例セッションでは、小腸疾患および炎症性腸疾患に関する興味深い症例を取り上げ、診断・治療のプロセスを検討します。各領域の専門家にご意見を頂きながら、画像所見の解釈や治療戦略について議論を深めます。初学者から経験豊富な先生方まで、幅広い視点から活発な討論を行い、診療の質向上につなげる場としたいと考えています。

「下部」

司会 群馬大学大学院医学系研究科 内科学講座 消化器・肝臓内科学分野 浦岡 俊夫
順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器内科 村上 敬

大腸の内視鏡診断は、白色光観察に始まり、NBIなどの画像強調観察、さらには色素拡大観察を駆使しながら、腫瘍・非腫瘍の鑑別を行い、腫瘍であれば異型度や深達度の診断へと進めていきます。本セッションでは、このような読影の基本から治療方針の決定に至るまでの系統的なプロセスを、実際の症例を通じて実践的に学ぶ機会としたいと考えています。
特に大腸鋸歯状病変は、分子生物学的特徴や発癌過程が従来の腺腫とは異なり、適切な診断と治療が重要となります。これらの病変を正確に診断するためには、形態的特徴を的確に捉えるとともに、画像強調観察や拡大観察を駆使した精密な読影が不可欠です。本セッションでは、鋸歯状病変の診断における観察法や読影のポイントについて、エキスパートの先生方にご解説いただくとともに、症例検討を通じて実践的な理解を深めていきます。

「胆膵」

司会 埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 良沢 昭銘
順天堂大学医学部附属順天堂医院 消化器内科 冨嶋 享

胆膵疾患は多様であり、診断・治療が困難な症例も少なくない。そのため、1例1例の症例が持つ臨床的意義は非常に大きく、個々の経験が我々の知見を深める貴重な機会となる。特に、稀な症例や診断に難渋したケース、治療の工夫が求められた事例は、今後の診療に活かすべき重要な教訓を含んでいる。持ち寄られた症例の詳細を振り返り、共有し、議論を重ねることで、新たな視点や治療戦略が生まれる可能性がある。1例を疎かにせず、積み重ねていくことで、胆膵疾患診療の向上に寄与できると考える。症例提示と読影については本領域のエキスパートの先生方にお願いし、アンサーパッドを用いて会場の意見を聞きながら診断および治療に関する討論を行う予定です。有意義な議論となるよう活発な議論をお願いしたい。

「上部」

司会 東海大学医学部医学科内科学系 消化器内科学 鈴木 秀和
東京大学大学院医学系研究科 消化器内科 角嶋 直美

上部消化管内視鏡検査では、被検者のリスク要因に応じて咽頭から十二指腸まで観察する必要がある。さまざまな画像強調内視鏡が開発されている一方で、スクリーニングや検診現場では、画像強調観察が可能であっても非拡大内視鏡による観察が基本であり、基本的な観察、所見の取り方が重要である。本症例セッションでは、診断や治療に難渋した症例や教訓となる症例を提示頂き、基本的な内視鏡所見の読影についてディスカッションをしたい。若手からベテランの先生方まで広くご参加いただき、活発な討論をお願いしたい。

ハンズオンセミナー

「下部 挿入法とポリペクトミー」

総合司会 東京慈恵会医科大学 内視鏡医学講座 玉井 尚人

「胆膵 EUSとERCP」

総合司会 聖マリアンナ医科大学病院 消化器内科 中原 一有

「上部 粘膜腫瘍の観察と治療」

総合司会 東京女子医科大学 消化器内視鏡科 野中 康一