開催概要
第116回日本消化器内視鏡学会関東支部例会
ハンズオンセミナー 開催要項
1.実施要項
- 従来のハンズオンセミナーは初学者を対象としたものが多かったですが、今回は初学者のみならず、中級者以上のステップアップにもフォーカスを当てています。近年、普及が著しいトラクションESDや慶應名物のwater pressure methodやGel immersion EMRなど最新の治療手技を豪華講師陣の下でupdateするチャンスです!
人数に限りがありますので、是非奮ってご応募下さい。 - 総合司会が受講者に講義をした後、受講者1名に対してインストラクター1名がマンツーマンで指導を行います。
- セミナー終了時に受講証明書をお渡しいたします。
本セミナーは日本消化器内視鏡学会専門医制度に認定されており、受講者は専門医の申請、更新の際の2ポイントが付加されます。その際の証明としてご利用ください。
2.内容
1「トラクションを使いこなす」コース
実施日時:6月10日(土)9:00~12:00
総合司会:玉井 尚人(東京慈恵会医科大学 内視鏡医学講座)
【総合司会のことば】
本邦においてESDは早期癌に対する標準治療の一つとなり、欧米においてはさらなるESDの普及が予想される。しかし、治療ストラテジーや教育方法は施設ごとに異なり、治療困難症例への対応も様々であるため、ストラテジーの簡略化・標準化に加え、ESD教育における安全性の担保は未だ残された課題の一つである。近年、トラクションデバイスの使用はESD手技時間の短縮や偶発症発生率の低下につながるとの報告が多くなされており、トラクションデバイスの活用は、ESDの簡略化・標準化のみならず安全性を担保した効率的なESD教育の実現に寄与するものと期待されている。
本ハンズオンセミナーではESDにおけるトラクションデバイスの使用に精通した4名のインストラクターの下で、使用法の基礎から応用まで、“トラクションを使いこなす”ためのノウハウをお伝えしたいと考えている。奮ってご応募いただきたい。
2「underwater関連手技を身につける」コース
実施日時:6月10日(土)12:50~15:50
総合司会:藤本 愛(東邦大学医療センター大森病院 消化器内科)
【総合司会のことば】
大腸の内視鏡治療は、蠕動や襞による屈曲、スコープ操作性の難しさから、技術的難易度が高く、習得するには時間がかかるとされていたが、Underwater関連手技の登場で、従来の内視鏡治療の適応や難易度、ストラテジーの概念が大きく変わる可能性がでてきた。腸管内を脱気し、水を充填させると、蠕動が抑制され、さらに通常EMRは局注により病変が伸展するが、Underwater EMR(UEMR)は逆に病変は小さく感じられ、従来のEMR時の感覚よりはワンサイズ小さなスネアで切除できることが多い。10~20mm大の病変はUEMRで一括切除可能であると報告されており、通常はESDが必要となる20mm~30mm大の病変でも、UEMRで一括切除できることもある。また襞による屈曲も感じにくくなるため、襞上にまたがる病変もスネアで一括切除しやすい。一方、強い線維化を伴う病変や、巨大病変はESDが必要となるが、Underwater ESD(UESD)では治療中に重力の方向を考える必要がなく、また水による浮力で筋層の引き連れが少なく感じられるため、water pressure methodの併用で薄い粘膜下層を確認しながら安全に切除することができる。このように従来ESDが必要であった病変の一部はUEMRで切除できるようになり、ESDが必要な病変もwater pressure methodを用いたUESDで安全に短時間での切除が可能になった。今回のハンズオントレーニングは「大腸EMRは簡単な病変はできるが、難しい病変はまだ自信がない、大腸ESDはまだ一人ではできない」、といった大腸内視鏡治療の初学者から中級者の若手医師を対象とし、最近の大きなトピックであるUnderwater関連手技をインストラクターも含めて一緒に体験することを目的とする。
3「トラクションを使いこなす」コース
実施日時:6月11日(日)9:00~12:00
総合司会:横井 千寿(国立国際医療研究センター病院 消化器内科)
【総合司会のことば】
良好なトラクションの確保がESD成功の鍵となる。古典的トラクション法は、重力と先端フード。さらに、糸付きクリップによる牽引法は簡便かつ術野展開に有用である。最近では様々なトラクションデバイスが登場し、術者の選択の幅が増えているが、重力に沿って水や血液が流れる方向、切開剥離を進めるごとに展開する向きを理解しイメージできていなければ、適切なストラテジーを組み立てることができない。これからESDを学ぶ初学者において、有効なトラクションのイメージは、日々のルーチンスクリーニングや内視鏡手技の基本となる生検を行う際に、意識して身につけておくことが重要だ。今回のハンズオンセミナーでは、比較的若手初学者を対象に、ベーシックとなる学びを提供したい。求木之長者、必固其根本。
4「underwater関連手技を身につける」コース
実施日時:6月11日(日)12:50~15:50
総合司会:三浦 義正(自治医科大学 内科学講座 消化器内科学部門)
【総合司会のことば】
近年、Underwater techniqueを使用した内視鏡治療手技が見直されている。特に大腸や十二指腸領域におけるスネアを使用する内視鏡治療においては「Underwater EMR without injection」としてfirst choiceの治療法として定着しつつある。Underwater techniqueはESDにも応用され、その代表がwater pressure methodであり、Underwater techniqueを用いたESDはすべての消化管領域でその有用性が報告されている。本セミナーでは、Underwater techniqueを用いたEMR/ESDに関して十分な臨床経験を積まれてご活躍の中堅・若手の先生方にインストラクターとして参加いただいている。まずはUnderwater EMR/ESDの利点を大いに学んでいただきたい。その上で実際の臨床での弱点なども理解しつつ、本セミナーで得た技術や知識をUnderwater EMR/ESDだけでなく、近年報告の多いGel immersion EMR/ESDなどにも応用していただければ幸いである。
定員 | 1「トラクションを使いこなす」コース:16名 |
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受講料 | 3,000円 |
応募方法 | 参加申込期間 3月28日(火) ~ 5月10日(水) 正午 1「トラクションを使いこなす」コース 申込フォーム 申込メールアドレス: handson116@pw-co.jp 受講者の決定は会長、総合司会者一任とさせていただきます。ご了承の上、お申込ください。(先着順ではございません) お申し込みの際は以下の項目を必ずご記載ください。 共通項目:1.氏名 コース別確認事項:1「トラクションを使いこなす」コース 2「underwater関連手技を身につける」コース 3「トラクションを使いこなす」コース 4「underwater関連手技を身につける」コース |
【注意事項】
- 応募はお一人1コースとさせていただきます。複数の応募はできません。
- 応募者多数の場合には、1施設1名とさせていただきます。
- 演題登録をされている方は、ご自身の発表セッションと時間帯が重複するハンズオンセミナーは受講できません。採択通知をご確認の上、お申し込みください。
【第116回関東支部例会ハンズオンセミナーに関するお問い合わせ先】
第116回日本消化器内視鏡学会関東支部例会 運営事務局
〒113-0033 東京都文京区本郷4-1-5 石渡ビル6F
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E-mail: handson116@pw-co.jp