希望講演形式
第120回日本消化器内視鏡学会関東支部例会 ご案内と演題募集のお知らせ
会長:浦岡 俊夫(群馬大学大学院医学系研究科 内科学講座消化器・肝臓内科学 主任教授)
会期:2025年6月14日(土)・15日(日)
会場:シェーンバッハ・サボー(〒102-0093 東京都千代田区平河町2-7-5 砂防会館内)
・主題
・一般演題、研修医セッション、専修医セッション(口演:公募)
消化器内視鏡に関する演題を広く募集いたします。
応募は「本学会および他の学会で未発表」で、「倫理規定に抵触しない」演題に限ります。
口演は全てコンピュータープレゼンテーションです。
演者数につきましては、主題:5名以内、一般演題、研修医セッション、専修医セッション:21名以内としてください。
※演題発表時に医学部卒後5年以内の研修医(初期研修医)および専修医(後期研修医)が筆頭演者の演題のうち、優れた6演題を選出し表彰いたします。受賞者には奨励金として3万円を贈呈いたします。
さらに、筆頭演者は翌年春の日本消化器内視鏡学会総会へ招待されます。(学会参加費、交通費、宿泊費等は日本消化器内視鏡学会が負担します。)奮ってご応募ください。
演題登録の際、「講演形態」選択肢欄の『研修医』、『専修医』を選択し、登録してください。
主題1
「さらなる安全確実なESDを目指して」
司会 杏林大学医学部 消化器・一般外科学 阿部 展次
昭和大学横浜市北部病院 消化器センター 三澤 将史
消化管の表在性腫瘍に対するESDは十二指腸領域を除くとほぼ一般化・標準化したと言っても過言ではないだろう。その背景には、種々の技術的な進歩だけでなく、腫瘍の範囲診断や深達度診断の進歩も大きく寄与してきた。その一方で、診断・技術的要因から組織学的R0切除を完遂できない場合があることや、偶発症の完全なる予防法は未だ確立されていないことが依然課題として残っている。本セッションでは、さらなる安全で確実なESDを行う上での、有用な範囲・深達度診断法、手技の工夫、偶発症に対する予防法(粘膜欠損部の創閉鎖など)に関して各施設の取り組みを報告していただきたい。臓器を問わず、「目から鱗」的な診断法・手技、本当は人には教えたくないknacks & tips、新たな試みなどに関する演題を歓迎する。一般化・標準化してきたESDではあるが、ここではいったん立ち止まって「明日からの臨床に役立つ(新)知識」を誰もが得られる場になることを期待している。
主題2
「術後内視鏡の問題点と解決策」
司会 埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 良沢 昭銘
国立がん研究センター中央病院 内視鏡科 阿部 清一郎
内視鏡機器および技術の進歩により、外科手術後の患者に対して様々な内視鏡検査・治療が行われるようになった。日常診療では消化管癌の術後患者に対するサーベイランス内視鏡検査が広く行われている。内視鏡治療に関してはsurgically altered anatomyを有する患者に対するERCPやInterventional EUS、また残胃、胃管、術後腸管や吻合部に発生した腫瘍性病変に対する内視鏡的切除、吻合部狭窄に対する内視鏡的拡張術が行われている。本セッションでは、消化管外科手術後の患者に対する前処置や観察法などの工夫から効率的かつ質の高いサーベイランス内視鏡検査への取り組み、内視鏡治療における最新の手技や偶発症予防、トラブルシューティングまで幅広く募集する。その知識と経験を共有し、臨床的な課題について理解を深めるとともにその解決策について議論したいと考えている。
主題3
「ビデオセッション:消化管ナイスリカバリーショット」
司会 東京慈恵会医科大学 内視鏡医学講座 炭山 和毅
昭和大学江東豊洲病院 消化器センター 田邊 万葉
「ビデオセッション:消化管ナイスリカバリーショット」では、内視鏡医が遭遇した多様な困難を見事に乗り越えた「リカバリーショット」をテーマに、あらゆる症例動画を幅広く募集いたします。予期せぬトラブルや技術的な挑戦、予想外の局面をいかにして克服したか、その対応力や創意工夫を、ぜひこの機会にご紹介ください。経験や施設の規模を問わず、皆様の挑戦が共有されることで、消化管内視鏡の奥深さを多くの方と学び合える場としたいと考えています。「ここが自分のベストリカバリー!」という症例がございましたら、積極的にご応募ください。新たな発見や技術交流が生まれることを願い、皆様からの多彩な演題を心よりお待ちしております。
主題4
「IBD診療における内視鏡診断・モニタリング・治療」
司会 東京慈恵会医科大学 内科学講座 消化器・肝臓内科 猿田 雅之
防衛医科大学校 光学医療診療部 成松 和幸
コメンテーター 杏林大学医学部 消化器内科学 久松 理一
潰瘍性大腸炎、クローン病に代表される炎症性腸疾患は、生物学的製剤などの分子標的薬が登場してから治療成績が劇的に向上しているが、未だに完治させる治療はないため、内視鏡検査による正しい診断および適切なモニタリングが不可欠である。診断に関しては、拡大内視鏡検査や特殊光内視鏡検査だけでなく、AIを駆使した検査も登場したことで注目度が増している。モニタリング方法は、内視鏡検査によるものだけでなく、血液や便、尿検体を用いたバイオマーカーが登場し、内視鏡検査との組み合わせや、一部代替えとして有用性が示されている。これらの進歩により、疾患活動性の評価がより詳細に可能となり、「粘膜治癒」を示すだけでなく、再燃予測や予後予測についても検討されるようになっている。また、炎症性腸疾患の治療における内視鏡の役割は、潰瘍性大腸炎に生じる腫瘍性病変に対する内視鏡的治療、クローン病の狭窄に対する内視鏡的拡張術などが挙げられるが、これらの適応や手技などについては未だ標準化されていない。そこで、この主題4では、炎症性腸疾患診療における内視鏡検査による診断法や、適切なモニタリングやサーベイランス法、炎症性腸疾患関連する各種治療法やその適応に対する新しい考え方や応用について、各施設の取り組みをご発表頂きたい。
主題5
「ビデオセッション:デバイスの正しい使い方 コツ」
司会 国立がん研究センター東病院 消化管内視鏡科 矢野 友規
東京医科大学病院 消化器内科 殿塚 亮祐
近年、消化器内視鏡診療において様々な手技・デバイスの開発や改良がなされ、その診断・治療成績は向上している。消化管領域では、ESDやステントのみならず、PDTや様々な縫縮法の登場で内視鏡の活躍の場が広がっている。一方、胆膵領域においては、カテーテルや経口胆道鏡、ダイレーター、ステント、RFAプローブなど様々なデバイスが既に臨床の場に登場している。本セッションでは、内視鏡デバイスの効率的な使用法、注意点、トラブルシューティングなどにおける「コツ」をビデオで紹介していただきたい。消化管領域と胆膵領域の垣根を越えて、ディスカッションすることで、それぞれの分野での応用の可能性についても期待したい。
主題6
「知っておきたい緊急内視鏡の要点」
司会 自治医科大学附属病院 光学医療センター 内視鏡部 矢野 智則
慶應義塾医学部 内科学教室(消化器) 岩崎 栄典
迅速かつ安全・確実な処置が求められる緊急内視鏡は消化器臨床において重要な課題である。本セッションでは、消化管出血、急性胆管炎、急性胆嚢炎、軸捻転、腸閉塞、異物誤飲、術後や処置後の合併症に対する緊急内視鏡治療について、各施設の緊急処置の適応、治療成績や工夫、チーム連携による効率的な対応法を含めた発表を募集する。内視鏡技術の向上と症例経験の共有が、限られた人員と時間の中でも質の高い治療の提供を可能にすることを期待し、多くの施設からの応募をお願いしたい。
主題7
「是非教えたいこのひと工夫・苦痛のない内視鏡」
司会 埼玉医科大学 消化管内科 今枝 博之
筑波大学 医学医療系 消化器内科 坂本 琢
消化器内視鏡診療において、患者の苦痛を軽減し、快適な検査を提供するための工夫は非常に重要です。それにより検査の質向上が期待されるのみならず、適切なスクリーニングの継続や治療後のサーベイランスのような長期的な診療マネジメントにも影響を与えると考えられます。このセッションでは、鎮静薬や鎮痛薬の適切な使用、内視鏡機器の選択、操作技術の改善など、実際の臨床現場で役立つ「ひと工夫」を共有し、知見を深める機会にしたいと考えています。皆様の日々の取り組みを通じた工夫をぜひ発表いただき、日常診療に役立つ情報を提供できるセッションとなることを期待しております。幅広い演題のご応募をお待ちしております。
主題8
「消化管非上皮性腫瘍の診断・治療(EUS含む)」
司会 慶應義塾大学医学部 一般・消化器外科 川久保 博文
東京大学大学院医学系研究科 消化器内科学/次世代内視鏡開発講座 辻 陽介
我々消化器内視鏡医は、内視鏡検査において癌などの上皮性腫瘍の発見・治療に集中しがちであるが、内視鏡検査は当然ながら非上皮性腫瘍の発見・診断にも大きな役割を果たしている。ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法が広く行われ、感染率が低下しつつある現状において、上部消化管内視鏡の領域で非上皮性腫瘍のインパクトは大きくなってきている。また、近年では軟性内視鏡単体による非上皮性腫瘍の治療が盛んに行われ、さまざまな工夫も報告されている。しかしながら、直接腫瘍本体を視認できないという性質上、上皮性腫瘍と比して「診断」においては改善の余地が多く残されている。また、軟性内視鏡による治療自体も完成されたとは言い難い。本セッションでは、上部・下部消化管を問わず、消化管非上皮性腫瘍の診断と治療において、各施設における臨床の現状や、新しい工夫など、さまざまな観点からの演題を募集し、議論を行いたい。
主題9
「内視鏡検診の現状および問題点」
司会 東邦大学医療センター大森病院 消化器内科 松田 尚久
国立がん研究センター中央病院 関口 正宇
2016年に対策型胃がん内視鏡検診が開始され、質の高い効率的なスクリーニング法の確立が求められている。撮影法や精度管理、リスク層別化に加え、画像強調内視鏡やAIなどの技術革新も視野に入れ、多面的な議論を展開したい。一方、大腸がん検診では、便潜血検査に加えて全大腸内視鏡検査を組み入れた対策型検診への期待が高まっているが、対象集団や検査間隔、精度管理、PCCRCなどの課題が多く残されている。本セッションでは、スクリーニング内視鏡検査の最新知見と技術を共有し、内視鏡検診の質向上に向けた議論を行いたい。検診内視鏡を実施する施設のみならず、上部および大腸スクリーニング内視鏡検査を行っている医療機関からの演題も広く募集する。
主題10
「ビデオセッション:胆膵内視鏡手技のTIPSとトラブルシューティング」
司会 東京女子医科大学 消化器内科 中井 陽介
国立がん研究センター中央病院 肝胆膵内科 肱岡 範
近年、多様な低侵襲治療の普及とデバイスの開発もあり、EUS・ERCPを中心とした胆膵内視鏡手技はより複雑かつ高難度になりつつある。そのため内視鏡スタッフには高度な専門性が求められ、特に術中のトラブル対応には迅速かつ的確な判断が欠かせない。具体的には、胆管挿管困難例、バスケット嵌頓、ステント留置時トラブル、出血や穿孔、胆膵管損傷に対する対処法などが挙げられる。また、複雑で高難度な手技を安全かつ効率的に行うための術中モニタリングや鎮静などの周術期管理、デバイス選択や手技の工夫も重要である。本ビデオセッションでは、効率化を図るためのTIPSや、予期しない事態へのトラブルシューティングについて、実際の動画を通じて各施設の経験や工夫を共有いただきたい。本セッションが安全かつ効果的な手技の向上に役立つ実践的な内容となることを期待する。
主題11
「ビデオセッション underwaterの世界 ―挿入から治療までー」
司会 群馬大学医学部附属病院 光学医療診療部 竹内 洋司
杏林大学医学部 消化器内科学 大野 亜希子
従来、管腔を送気して広げながら挿入し、観察やEMRまたはESDなどの治療を行ってきた内視鏡の世界に、今変化がみられている。管腔を脱気して注水し、浸水下で行うunderwater endoscopyは、従来の送気下では困難であった部位や瘢痕症例などの治療でその有用性が報告されるとともに、浮力の効果やハレーションのない視認の確保、拡大像などunderwaterならではの利点に期待が集まりつつある。また近年はgel immersion endoscopyのような新たな手法も登場し選択肢がさらに広がっている。一方で、これらの手技はストラテジーまで変えうる手法であり、未だ広く普及しているとは言えない。underwater endoscopyが市民権を得るためには、アタッチメント選択やバブル対策など注水特有のTipsを習得に加え、従来の技法の課題と本手技の利点を理解し、適切な住み分けを明らかにしていく必要がある。
本セッションでは、挿入からEMRやESD、止血、ステント留置に至るまでunderwater関連手技について各施設での位置づけ、工夫やコツを幅広く募集しその経験を共有したい。全消化管を対象とし、小数例の報告も歓迎する。
主題12
「みんなに知ってほしい、典型的だけど比較的珍しい症例」
司会 北里大学医学部 消化器内科学 草野 央
埼玉医科大学総合医療センター 消化器・肝臓内科 松原 三郎
本セッションでは、臨床現場で遭遇することが比較的稀でありながらも、診断・治療に役立つ知識として押さえておきたい症例を、皆さまと共有することを目的としております。消化管から肝胆膵領域まで、内視鏡診療が有用であった幅広い分野の症例を対象とし、多くの参加者が診断プロセスや治療方針を深く考察する機会にしたいと思います。ご発表頂く症例を通じて、診断における難しさやコツ、治療方針決定に際してのポイント、さらにはどのような知識が臨床の場で役立ったかなどを考察頂き、会場からのフィードバックも得られる場としたいと考えております。特に若手医師の積極的なご応募をお待ちしております。
JGES-Kanto Cup
司会 日本大学医学部内科学系 消化器肝臓内科学分野 木暮 宏史
慶應義塾大学医学部 内視鏡センター 加藤 元彦
群馬大学大学院医学系研究科 消化器・肝臓内科学 田中 寛人
第120回日本消化器内視鏡学会関東支部例会でも、名物企画のJGES-Kanto Cupを開催します。われこそはという内視鏡医に技術を披露していただき、多くの先生方と内視鏡技術を共有したいと考えています。基本的な手技から高難度治療、偶発症予防の工夫、トラブルシューティングなど、実際の内視鏡手技のビデオを領域問わず広く募集します。手技の要約を抄録として提出していただき、演題の採択を決定いたします。
例会当日は、5分以内にまとめたビデオとともに、1分程度の自己紹介のスライドをご用意いただきます。当日は、症例の新規性、インパクト、手技の独創性に加え、自己紹介の面白さやプレゼンの素晴らしさについて審査委員が採点を行います。そのため、「High volume centerではないから、ハードルが高いのでは?」という心配はご無用です。プレゼン次第では十分に入賞の可能性があります。3位までの発表者には、表彰、トロフィー、賞金を授与いたしますので、皆様奮ってご応募下さい。
(応募資格)
1. 発表内容は本学会および国内の他の学会でも未発表であること
2. 倫理規定に抵触しないこと
3. 同一の所属から複数の先生が応募することはできません
症例検討セッション
「十二指腸・小腸」
司会 防衛医科大学 消化器内科 穂苅 量太
神奈川県立がんセンター 消化器内科(内視鏡) 滝沢 耕平
近年の内視鏡機器の進歩等により、十二指腸や小腸の病変も多く見つかるようになり、学会等でも取り上げられることが多くなっている。しかし他の消化管臓器に比べると病変に遭遇する頻度はまだまだ低く、実臨床において実際の症例の経験を積むことが難しい。本症例検討セッションでは、十二指腸および小腸それぞれ1例ずつについて、診断から治療までディスカッションを行い、参加者全員で共有したい。若手からベテランの先生まで広くご参加いただき、活発な討論をお願いしたい。
「食道・胃」
司会 群馬大学大学院医学系研究科 消化器・肝臓内科学 栗林 志行
千葉大学医学部附属病院 消化器内科 沖元 謙一郎
上部消化管内視鏡検査は悪性腫瘍のみならず、胃食道逆流症や食道アカラシアなどの良性疾患の診断にも有用である。また、WLIのみならずBLI, LCI, NBI, TXI, RDI等の画像強調内視鏡を用いた通常・拡大観察を行うことにより、精度の高い病変検出・診断が可能となっている。本症例セッションでは、食道および胃から興味深い症例を1例ずつ取り上げ、各領域に精通した先生方に内視鏡所見を読影頂きながら診断・治療に至るプロセスについてディスカッションを行いたい。初学者からexpertの先生方まで多くの先生方に議論にご参加いただき、活発な討論をお願いしたい。
「胆膵」
司会 獨協医科大学医学部 内科学(消化器)講座 入澤 篤志
群馬大学大学院医学系研究科 消化器・肝臓内科学 善如寺 暖
胆膵疾患における画像診断では、腹部超音波検査、CT、MRI、EUS、ERCP等の複数のmodalityを組み合わせて総合的に判断しなければならず、日頃から様々な疾患の特徴的な画像を学んでおくことが重要である。またEUS-TAにおいては、近年では穿刺針の進歩や技術の向上により、適正な組織検体を採取できるようになっており、確定診断に大きく寄与している。
一方で、非典型的な画像所見を呈する症例は存在し、エキスパートであっても診断に苦慮する。侵襲的な検査となるEUS-TAは、胆汁瘻や播種等の合併症も考慮した上で実施する必要があり、すべての症例で実施可能とは限らない。
本セッションでは、診断や治療に難渋した症例や教訓となる症例を提示して頂き、臨床経験豊富な先生方から多角的なコメントを頂きながら、診断に至るまでの過程を会場の先生方と共有したい。多くの先生方にご参加頂き、活発な討論ができればと考えている。
「大腸」
司会 東京大学医科学研究所附属病院 消化器内科 池松 弘朗
慶應義塾大学 医学部 内視鏡センター 高林 馨
大腸の内視鏡診断は白色光観察から始まり、色素散布観察、NBIに代表される画像強調観察、拡大観察といくつもの観察法を駆使し診断を行う。本セッションではこれらの観察法による内視鏡所見を中心に、診断から治療方針の決定に至るまでの一連のプロセスを検証し学ぶことを目的として腫瘍性病変症および、炎症性腸疾患症例を取り上げる予定としている。腫瘍性病変を見た際に、腫瘍・非腫瘍の鑑別、腫瘍であれば上皮性腫瘍・非上皮性腫瘍の鑑別、更にはその深達度という流れで診断を進めるが、これを系統立てて学べる機会は意外と少ない。同様に腸管の炎症所見を見た際には、炎症の分布や重症度、粘膜変化の違いから考える鑑別、びらんや潰瘍などがあればその特徴的形態から考慮される鑑別、ひいては炎症性ポリープや散発性腫瘍、炎症性発癌の鑑別を考慮しなければならないが、これを行うためにはある程度の専門的知識が必要となる。これらの知識の共有のため、当日はそれぞれの分野におけるエキスパートの先生方にコメンテーターとしてご参加いただくと同時に、若手からベテランにいたるまで多くの先生方にも積極的に議論に参加いただき、今後の診療に役立つディスカッションの場にできればと考えている。
ハンズオンセミナー
「胃ESD」
総合司会 総合川崎臨港病院 小田 一郎
「ERCP」
総合司会 埼玉医科大学国際医療センター 消化器内科 水出 雅文
「大腸EMR」
総合司会 東邦大学医療センター大森病院 消化器センター内科 藤本 愛